美容師を続けていく中で、お客様からクレームを受けてしまうこともあるのではないでしょうか。中には理不尽なクレームもあるかと思います。そして、その後の対応によってはさらなる悪化を招いてしまいます。接客態度などにクレームがあった時の対応や起こさないための対策などご紹介します。
美容師によくあるクレーム
美容師にあるクレームは、接客によるものと技術によるものに分けられます。
技術へのクレームの場合、お客様の思い通りのスタイルにならなかったことが原因なので、技術向上のほかに接客の技術を高めることも求められます。
美容師にとって接客技術はとても重要なのです。いくら技術があっても、接客が良くなければ離れていくお客様もいるでしょう。
どのような内容のクレームがあって、対処方法はどうすればよいでしょうか。
接客に対するクレーム

言葉遣いや会話内容に対するクレーム
よくあるのがなれなれしい言葉遣いや態度、プライベートに深くつっこんでしまいお客様を不快にさせてしまうことです。常連のお客様など慣れてきた頃に油断すると、「なれなれしい」と思われクレームにつながってしまいます。親近感を持ってもらうことは大切ですが、常に客と美容師という立場を忘れずに境界線をもって接客しましょう。
電話や受付での対応が悪い
意外と見落としがちなのが、電話や受付での対応に不満を感じているお客様がいることです。電話の場合、表情が見えない分、声のトーンが暗いとやる気がない印象を持ってしまいます。電話での対応は明るい声でハキハキと喋るように心がけましょう。
受付は流れ作業になりがちですが、お客様が来店して初めに接客をする場所です。こちらも明るく丁寧な接客をすることが大切です。最初の接客が悪い印象にならないようにしましょう。
待ち時間が長いことに対するクレーム
待ち時間があまりにも長くなるとクレームにつながります。特に繁忙期など人手が足りない時など注意が必要です。待ち時間によるクレームは、予約しているのになかなか案内されない、施術時間の待ち時間が長くなること、が考えられます。
予約しているのにいつまでも席に案内されないと、何のための予約かわからなくなり不満を抱えます。施術時間が長くなると、ずっと座っているのも疲れますし、待たされているほうは余計時間が長く感じられます。
お客様を待たせてしまう原因として、先にいたお客様の施術が長引いてしまったり、メニューの急な追加などが考えられます。時間配分を考えて、次のお客様に影響があるかよく考えて提案していきましょう。
予約ミスや無理な予約の取り方をして、お客様を待たせることがないように日頃から注意することも必要です。
待たせてしまう場合は、必ず一声かけて、申し訳ない気持ちを伝えましょう。散々待たされたあげく、何もなしに始められるとさらに不満は膨らんでしまいます。お待ちいただく間も、飲み物を出したり雑誌を新しいものに取り替えたり何かしらの気遣いがあると喜ばれます。
技術に対するクレーム
イメージ通りではない
カットやカラー、パーマの注文でお客様のイメージ通りにするのは、ベテランの美容師でも至難の業です。カットの場合、切ってしまった髪は元に戻すことができないですし、慎重に行わなければいけません。カラーも思っていたような髪色にならないことへのクレームが多く、パーマも強弱の調節が難しかったりします。
では、このようなクレームをなくすためには、どうしたらいいでしょうか。
技術に関することは接客と関係なさそうですが、接客技術を向上させることでお客様が持つイメージを共有できます。施術に入る前にカウンセリングをきちんと行い、進行中もこまめに確認することが大切です。
お客様と一緒に確認しながら進めていくことで、完成したときにイメージとまったく違うということは防げます。技術の向上と接客の向上を組み合わせることで、クレームを少なくすることができるのです。
アシスタントに関するクレーム
お客様からすると新人もベテランも関係ありません。新人だからミスが許されるわけではなく、スタイリストとして自覚を持たなければクレームにつながります。これは接客にも言えることで、不愛想な態度にならないように注意しましょう。
クレームを受けたときの対処法

クレームの内容も接客に対するもの、技術に対するもの、理不尽なものなどさまざまです。
クレームの対応を間違えると、お店の悪評化にもつながります。クレームを受けた場合、どのように対応すると良いでしょうか。
まず謝罪して、お客様の話をよく聞く
まずクレームを受けたら店長など上司に報告しましょう。そしてお客様の話をよく聞くことです。決して否定してはいけません。相槌を打ったり、お客様の言うことを反復して、きちんと話を聞いていることがお客様に伝わると良い印象になります。
表情や姿勢も大切です。明らかに不満げな態度やヘラヘラした態度だと余計にお客様の怒りを買ってしまいます。
話を聞く表情や姿勢も重要なので気をつけましょう。
必要に応じてメモをとる
お客様の要望や連絡先など必ずメモで残すようにしましょう。くれぐれも後々聞き返すことのないようにしましょう。あやふやな情報だと余計にトラブルになります。正確な情報を残すためにもメモをとるようにしましょう。
お客様の立場を理解してお詫びする
お客様の心情を考えて、誠意をもってお詫びします。「すみません」や「申し訳ございません」だけではなく、お詫びの気持ちを具体的に伝えることが大切です。
たとえば、施術に時間がかかってしまった場合のクレームに対しては、「お急ぎのところ、大変お待たせしてしまって申し訳ございません」など、こちらに非があって申し訳ないという気持ちを表しましょう。
不適切な発言は絶対しない
こちらに不備がある場合は、自分を正当化するような発言はしないようにしましょう。
「私のせいではありません」などと言ってしまうと、余計に怒りを駆り立て、問題解決になりません。
お客様の話を遮ることもしてはいけません。言いたいことがあっても我慢しましょう。話を聞いてもらえるだけで怒りが収まる方もいます。
忙しいからと言って、「後で電話します」などたらい回しにすることもお客様に対する誠意の気持ちが感じられません。
クレームに対する対処
施術でのクレームならやり直しなどで対応しましょう。接客によるクレームだと形にするのが難しいですが、誠意をもって謝罪をして接客に対する意識の向上をスタッフみんなで再確認することです。もう二度と同じクレームを受けないように全員で情報を共有して解決策を提案していきましょう。
理不尽なクレームについて
中には理不尽なクレーマーに遭ってしまう場合もあります。返金を求めてきたり、無理な要求をしてきたときはどうすればいいでしょうか。
まず、お客様の話を否定せずに丁寧に謝罪します。そしてお客様の個人情報をきちんと把握しましょう。そして必ずメモに残します。クレームの内容や流れなど細かく聞いて、正当なものかどうか確認します。
あまりにも矛盾があり、恐喝や無理な要求など違法行為が続く場合には、会話を録音したり警察に通報するなどの処置も考えましょう。
まとめ
そもそもクレームにつなげないために、対策を決めておきましょう。カウンセリングの時間を長くとったり、できないことは言わないなど、相手の立場を考えた接客を心がけると雰囲気も良くなり誠意が伝わるはずです。
コロナ対策、経費削減にも効果あり!
美容室向け電子書籍読み放題サービス「ビューン読み放題タブレット」
サービス詳細・お問い合わせはこちらまで!
