美容室の店頭に置くPOPはお客様の購買意欲を後押ししてくれる大切なツールです。POPの書き方や伝え方を一工夫するだけで、商品やメニューの魅力が伝わりやすくなります。
POPの作り方や役割などについてご紹介していきます。
POPを設置する意味・メリットと役割
POPを設置することで宣伝や購買促進効果が期待でき、POPの書き方やデザインを学べる講座も開かれるほど需要が増えています。
それに伴いPOPを置く美容室も増えてきていますが、まずはきちんとPOPを設置する意味・メリット・POPの役割について知っておきましょう。
商品を知ってもらう
POPを設置することで、シャンプーやトリートメント、ヘアスプレーなど、このお店ではどのような商品を置いてあるか知ってもらうことができます。
POPにすることで施術中のお客様にも自然に目に入り商品名、値段、内容など美容師が無理に売り込まなくても宣伝することができます。
商品に興味を持ってもらう
POPの書き方を工夫するだけで商品の魅力を伝え、購買意欲をかきたてる効果があります。
商品の効果や魅力の要点を文章やイラストを通して伝えることで、一目でわかりやすく説明できるので興味を持ってもらうツールとして役立ちます。
メルマガなどの登録を促す
最近はオンラインで予約することができたり、メルマガでお得情報を配信している美容室も増えてきました。そんな時にQRコードやURLを記載した卓上POPを利用すれば、施術中にお客様が自分で登録することができるので余計な時間を使うことなく大変便利です。
次回予約を促す
レジ前などに次回予約をおすすめするPOPを置くことで予約を促し、リピート対策とすることができます。もちろん、直接お声がけして理想の来店日をお伝えするのがベストですが、忙しい時などはお声がけができないこともあるでしょう。そんな時はPOPが貼ってあるだけでも効果が期待できます。
お客様とのコミュニケーションツール
美容師が接客をしなくても商品を売り込めるコミュニケーションの一環として活躍します。
たとえば店頭POPは来店していない方にも自然に目に入り、広告効果を発揮しています。
商品を宣伝するだけでなく、「ブランケット貸し出します」や、カラーやパーマの置き時間に提供するドリンクの「ドリンクメニュー」などサービス事項をPOPにしたり、日頃の感謝の気持ちをPOPにすると顧客の満足度につながります。
コロナ対策の告知
コロナ禍においては入店時にコロナ対策の告知やアルコール消毒のお願いPOPを掲示することが当たり前になってきました。
オペレーション上のメリットがあるだけではなく、コロナ対策を徹底していることをアピールすることで、お客様に安心感を与える効果もありますので、しっかりと発信しておきましょう。

POP・販促ツールの種類を解説
POPにはさまざまな種類があります。POP=販促ツールと考えると看板やのぼりもPOPに入ります。
店頭に置きいろいろな人に見てもらうための店頭POPや、お客様が座る席のテーブルの上や周辺に置く卓上POPなど、目的や設置場所を考えながらPOPを配置していきましょう。
店頭POP
美容室の店頭に手書きで書かれているPOPをよく見かけることがあるかと思います。
店頭POPはより多くの人に情報を発信できる手段として効果を発揮します。
季節にかかわるおすすめメニューやお得なキャンペーンなどを宣伝するのに最適な手段です。店頭POPを通じて新規顧客の獲得や来店回数を増やす効果が期待できます。
手書き看板
手書き看板はよく使用されているPOPとして定番です。
おすすめのメニューから季節のトレンドヘアなどのおすすめまで自由に内容を変更できるのでとても便利です。
のぼり
のぼりは風になびく独特な動きがあり、目を引く効果があります。
美容室がビルの2階以上にある場合など一目ではわかりにくい店舗は、新規のお客様がスムーズにお店に行けるよう階段下などにのぼりを置いておくと有効です。
ポスター
ポスターは簡単に貼り替えることができることができるためシーズンに合わせたイベントなどの広告に便利です。
電子看板
電子看板は明るいため夜でも宣伝効果が持続します。美容室での電子看板の目的は、注意を引き付け、ここに美容室があるということに気づいてもらうことです。
卓上POPの種類
三角柱POP
机の上の少ないスペースに置けて、三面に情報を記載できる利点があります。
A型(山型)POP
二面なので情報を載せられるスペースが広く、卓上に置いても読みやすいです。
メモ型
顧客が良く見える位置に簡単に貼ることができます。クリップで留めて卓上に置いてもいいです。

POPを作る前に! まずはPOPの方向性を決めよう
まずPOPの方向性をしっかり固めてから作成しましょう。具体的に情報を箇条書きにすると頭が整理されてPOP作りもスムーズに行えますよ。
おすすめの商品を1つ決めよう
今回おすすめしたい商品を1つに絞りましょう。たくさんの商品を知ってもらいたいと思うと思いますが、情報量があまりにも多いとお客様に伝わりづらくなります。髪の毛は季節によってダメージの受け方に変化がありますので、その時期に見合った商品をおすすめすることが基本となります。
誰に伝えたいのかターゲットを明確に伝えよう
すべての人に効果的なPOPは難しいので、どのようなお客様に伝えたいかターゲットを明確にしましょう。
その人が悩んでいることを具体的に言葉で表してみたり、なりたい理想のヘアをPOPを通して伝えることで、その商品やメニューに興味を持ってもらえます。
悩みの解決策を提示しながらおすすめする
その商品やメニューが悩みの解決になるということを記載しましょう。悩んでいるネガティブな状態から悩みが解決した喜びやワクワクをわかりやすく伝えましょう。
POPの設置場所を決める
POPの設置場所を決める際はお客様目線で店内を歩いたり、席に座ってみましょう。どのあたりに置いたり貼ったりしたらお客様の視界に入るのか、お客様の入店~退店までの導線も意識しながら3~5カ所ほど選びましょう。スタッフは立って施術することが多いですが、お客様は座っている時間が長いので低い位置が良いでしょう。

お客様の心をつかむ! 手書きPOPのデザインと作り方
方向性が決まったら商品やメニューに関心を持ってもらえるPOP作りを心がけましょう。おすすめはやはり手書きのPOPです。手書きPOPは温かみがあり、好感を持ってもらいやすく、お客様とのコミュニケーションツールとしても優秀です。かわいいイラストが添えられているとなおいいですね。
情報量は絞る! できるだけシンプルに
置く(貼る)場所を考慮して大きさを決めましょう。情報量は絞り、できるだけシンプルな内容でパッと情報が飛び込んでくるように工夫しましょう。
イラストとキャッチフレーズでわかりやすく! 商品と値段だけ記載するのはNG
単純に商品名や値段、効能だけを書いても購買意欲をかきたてることにつながりません。
印象的なキャッチフレーズやイラストがあると目を引くうえ、オリジナル感が出て、関心を持って読んでもらえます。使用後の感想などがあるとより伝わりやすくなりますよ。
使う色は3~5色まで
カラフルなPOPは目につきやすいですが、使い過ぎは逆効果です。
POPのイラストや大きさに合わせて使う色は限定して3~5色までにしましょう。
赤や黄色は目立ちやすいのでおすすめです。
商品やメニューのおすすめのポイントを強調する
タイトルや文中の強く伝えたい部分を強調するため、文字の大きさを変えたり色を目立たせたりしましょう。
強調したい部分を枠で囲んだり、吹き出しを入れることで、より見やすくわかりやすいPOPになります。
まとめ
POPを設置することで商品の売り上げが伸びる効果は実際にあります。美容師が直接売り込む必要がなく、お客様も自分の意思で購入を検討できるので、両者にとってとても便利なコミュニケーションツールとして活躍してくれます。
POPを上手に描くには知識や工夫が必要かもしれませんが、経営するうえで必要なスキルですのでぜひ取り入れてみてください。
