店舗に防犯カメラを設置していますか? 防犯カメラを設置すると窃盗などを未然に防止できる効果や、事件が起きたときに証拠を残しておくことができます。今回は防犯カメラを設置する必要性や、設置するときのポイントについてご紹介していきます。
防犯カメラを設置する目的は?
美容室に防犯カメラを設置する目的にはどのようなものがあるのでしょうか。
部外者からの被害ではなく、意外にも身内でのトラブルを防ぐために設置することもあるようです。
お会計時の金銭の受け取りなどによるトラブル防止
現金の精算時にお釣りを間違えてしまったり、クレジットカードを返却したつもりが、お客様に返してもらっていないと言われてしまうトラブルが起きたときに確認するために、レジの上にカメラを設置します。
丁寧に作業したつもりでも、繁忙期などバタバタしていたり、複数の作業を同時にしているときにうっかり間違えてしまうこともあるかもしれません。こちらのミスでなかったとしても、お客様が勘違いして訴えてくる場合もあります。
そのような時に証拠となる映像が残っていると、経緯を確認できるためトラブル回避に有効な手段です。
お店の外でのトラブル防止や防犯
店内のトラブルなどに注目しがちですが、お店の外に防犯カメラを設置することも非常に重要なことです。
たとえば駐車場のある美容室なら車上荒らしや停車中に車に傷がついていたなどのトラブルが起きた場合、どのような経緯で起きたか検証することができます。外に防犯カメラがついていると空き巣に狙われたとしても防犯カメラの存在に気付き、警戒してターゲットにされにくくなります。
空き巣被害に遭ったときの証拠として
美容室に薬剤やシャンプーなどの備品を狙って侵入してくる空き巣もいます。目的は盗難したものを転売してお金を得るためで、休日が決まっている美容室は空き巣にとって人がいなくなることが把握しやすく狙いやすいのです。夜間に空き巣が入ったときでも映像が残っていれば、盗難被害があったことを証明できます。盗難を保証してくれる保険に入っている場合、保険会社に証明しやすくなるかもしれません。
スタッフによる備品の持ち出し防止
外部からの盗難ばかりではなく、従業員がこっそり備品を持ち出しているケースも少なくありません。
身内での犯行は意外と明らかにしにくい状況もあり、警告の意味を込めて防犯カメラを設置するオーナーもいます。
備品を多く持ち出されてしまうと、利益に大きな損害をもたらすことになるため早めの対策が必要です。
複数の店舗を経営しているオーナーが店舗の様子を把握する
お店が軌道に乗って複数の店舗を所有している場合、店舗ごとに防犯カメラを設置することで、別の場にいながらお店の様子を見ることができます。
各店舗の状況を把握することで集客状況や従業員の動きもわかり、より店を向上させるための改善策を考えることにも利用できます。
防犯カメラの選び方
防犯カメラにはさまざまな種類があり、高性能になるほど値段も高くなっていきます。
設置場所や何を重点において選ぶかよく検討してから設置しましょう。
防犯カメラの性能や耐久性を確認する
画素数
画素数とは画像の解像度のことを言います。スマートファンのカメラ機能などで聞き慣れた用語ではないでしょうか。
防犯カメラの画素数は数字が大きくなるほど鮮明な映像を撮影することができますが、映像を映し出すディスプレイ側の画素数が低いと本来の鮮明な画像を映し出すことが難しくなります。そのことを考慮して選ぶようにしましょう。
画角
画角とはカメラの撮影範囲のことを言います。単純に画角が大きいほど広範囲を撮影できることができるということです。
画角は垂直と水平があり一般に水平画角が良く使用されていて、ズーム機能が搭載されている防犯カメラの場合、最大水平画角という表示の仕方をしていることもあります。
画角が60°以上のレンズを広角レンズ、30°以下のレンズを望遠レンズといい、画角が100°を超えている超広角レンズを搭載している防犯カメラも主流になってきています。
F値
F値とはカメラに入り込む光の量を調節する絞りの度合いのこといい、F値が小さいほどたくさんの光を取り入れられます。
そのため夜の撮影や、照明が薄暗い室内の撮影をするときはF値が小さいものを選ぶと、鮮明に撮影することができます。
IP○○
IP○○とは防塵性能と防水性能を表すJIS規格で、○○の部分に数字が入り、左側の数字を第1記号といい、0から6までの等級で防塵性能を示します。
右側の数字は第2記号と呼び、0から8までの等級で防水性能を表します。防水性能の等級が7と8の場合は、水中での機能性を評価する階級のため、防犯カメラとしての最高等級はIP66ということになります。
雨風にさらされる屋外に設置するときは数値が高いものを選ぶようにしないと、すぐに故障してしまう可能性があります。
PTZ
PTZは防犯カメラの首振りや拡大縮小機能が可能かどうかを表しています。PTZはそれぞれP(パン)は水平方向、T(チルト)は垂直方向の首振り、Z(ズーム)は拡大縮小の機能の頭文字で、PTZ対応と記載されている防犯カメラは、遠隔操作で撮影範囲が自由に変えられます。
PoE
PoEはLANケーブルを経由した電源供給のことで、コンセントの無い場所でも使用できます。
光学ズーム
カメラのズーム機能には光学ズームとデジタルズームがあります。
光学ズームとデジタルズームの違いは、光学ズームはレンズを動かすことで映像を拡大しているのに対し、デジタルズームは映像から一部切り取ったものを拡大してるため画質が劣化し、差が出てきてしまうのです。
ズーム機能を重視している場合は、よく確認しないとズームしたときに鮮明度が大きく変わってしまいます。
赤外線照射距離
夜間の撮影に欠かせないのが赤外線機能です。赤外線照射距離が長いほど暗闇でも遠くまで撮影可能という意味です。
屋外で夜間でも広範囲撮影がしたい場合は、赤外線照射距離をよく確認しましょう。
防犯カメラのタイプを選ぶ
ボックス型
四角い箱型の防犯カメラで、ひと目で防犯カメラが設置してあるとわかるため犯罪防止に役立ちます。
耐久性や防水性が高いものが多く、屋外の設置に向いていて、赤外線照射機能が付いていれば、夜間や暗い場所での撮影でも映像が確認できます。
ドーム型
ドーム型は天井などに取り付ける、ボックス型より小さく目立たないタイプの防犯カメラです。
ドーム型の特徴は、カメラがどちらの向きなのかわからないことと、可動領域が広く、PTZ操作を使えば広範囲の撮影が可能なことです。
あまり目立たないため、店内に設置してもお店の雰囲気を壊すことはありません。
小型
ドーム型よりもさらに小型の防犯カメラです。狭い隙間に設置できるため、防犯カメラを設置していることを気付かれたくない場合などに便利です。
まとめ
防犯カメラは機能や性能により、価格が大幅に変わってきます。工事などをする場合は数十万かかる場合もありますので、必要な要素を絞って防犯カメラを選ぶようにしましょう。防犯カメラを設置することで防犯効果だけでなく、いざという時にお店や従業員を守ってくれる強い味方になってくれるかもしれません。