いまや美容室の集客に欠かせない存在となったブログ、メルマガ(メールマガジン)、SNSなどインターネットの情報発信ツール。それらを活用するさい、お客様に届きやすい効果的な文章を書くにはどうすれば良いでしょうか? 今回は、あなたの文章を「もっと読みたい」と思ってもらえるような文章術を解説させていただきます。
読みたくなる内容を考えよう

誰に何を伝えたいかを明確にする
ブログ・メルマガ・SNSすべてに共通していえることは、最初に「誰を対象にするか」「何を伝えたいか」をハッキリさせることです。「誰を対象にするか」を決めることで特定の人をイメージしやすくなり、共感しやすい文章を考えることができます。「誰を対象にして」「何を伝えたいか」は、大きく分けて次の項目の中から選んでいきます。
【誰を対象にするか】
- 年齢
- 性別
- 職業
【何を伝えたいか】
- 限定的なお得情報
お客様が喜ぶような限定的な情報を提供することで、見てもらえる確率が上がります。 - 知識やノウハウの提供
悩みに対する解決方法や美容師ならではのテクニックなど、生活に活かせるような情報を発信することで実用性を感じてもらえます。 - 美容室の最新情報
新しく取り入れたメニューや商品などを紹介すれば、購買意欲をかきたてることが期待できます。
お客様が興味ある内容とは?

方向性が決まったら、次に具体的な内容を考えていきましょう。お客様に見てもらうためには、求められている情報をわかりやすく書いていかなければいけません。文章の長さを考えて構成を組み立てていき、「伝えたいことは何なのか」に重点を置きましょう。
伝えたいことを最初に書く
たくさんの人から見てもらうためには「ここの美容室の情報はわかりやすくて、おもしろい」と思ってもらうことが大切です。お客様に目的をはっきりと提示する必要があるため、件名や題名にまずキーワードとなることを書きます。
目的がハッキリしないままだと、お客様も「結局何が言いたいのかわからない」と感じてしまい最後まで見てもらうことができません。文章の題名や冒頭は、シンプルにわかりやすく書くように心がけましょう。
たとえば
- キャンペーン情報の場合
「○○限定!! お得なキャンペーン」 - お悩み情報
「○○な方必見!! おすすめの方法あります」
など一目で内容がわかるような件名や冒頭にしましょう。
メルマガの構成

メルマガやブログは長文になることもあるので、読みやすいように構成を考えていくのが重要です。
まずはメルマガの構成をどう作れば良いか、考え方をご紹介します。
- 件名
件名は全体をわかりやすく表した文にしましょう。 - ヘッダー
ヘッダーを見ただけで配信元のメルマガがどこなのかわかるようにします。
ヘッダーに記載する主な項目は以下の4点です。
- メールマガジンの名前
- ○○号、○○巻
- 会社名、サロン名
- ホームページアドレス
- リード
リードはあいさつや、お礼などつかみの部分に使用する文章です。いきなり本文に進むのではなく、ここで興味をもってもらうことで、内容に入り込みやすくする効果があります。 - 目次
目次は本文が長くなる場合に、要点をまとめて全体イメージをわかりやすくするために使用します。長文を一気に書くより見出しを付けて区切ることで、お客様は情報を頭のなかで整理しながらスムーズに読めるようになります。 - 本文
本文は目的にそってシンプルに書いていきましょう。書くにあたり以下の8項目に注意していくと、より読みやすい文章にすることができますよ。
- 見やすくするため、2~3行に1回程度で改行する。
- 1文の文字数は33~55字程度。
- 言いたいことをわかりやすくするために主語と述語を明確にする。
- 情報が混乱するので長文にしない。
- 同じ文末は2回までにする。(例:です。ます。しょう。さい。)
- 句読点をわかりやすい位置に。
- 接続詞を少なく。
- あまり難しい言い回しや専門用語は使わない。
- あとがき
あとがきは書き手の人間味が感じられるような内容にすると親近感がわき、「お客様との信頼関係」を作ることができます。少しプライベート感が出るような内容にしても良いでしょう。 - フッター
フッターには発行元のホームページや連絡先、メルマガの解除方法などの必要事項を、箇条書きで入れます。メルマガの解除方法は必須なので必ず入れてください。変更がない限りフッターは毎回同じものを使用することになります。
ブログの構成

ブログはフッターが必須ではないなど、メルマガと記載ルールは多少違いますが、基本的に同じような考え方です。ブログの場合は写真をアップしたり文字色を変えたりできることが利点で、自由度の高いツールを使いこなせば、おしゃれなブログを作ることも可能です。
SNSを利用するときの文章の注意点

ブログやメルマガとは違い、Twitterは「1投稿あたり140文字という短い文字数制限」があるのでアプローチの仕方が変わってきます。Twitterの利点として考えられるのは、以下の3点です。
- 若者への影響力がある
- リツイート機能で拡散力がある
- 短文なので気軽にリアルタイムで投稿できる
Twitterのハッシュタグを活用する
#(ハッシュタグ)とは、簡単に言うと「検索カテゴリー」のようなもので、検索している人にツイートを見つけてもらいやすくするための仕組みです。フォロワー以外からの検索もされるので、これをきっかけに来店してくれるお客様の獲得につなげることもできます。
伝えたいことを1行目に書く
Twitterは140文字という短い文字数制限があるため、文章を書くときは目的を1つだけに絞って伝えましょう。140文字は思っているよりも少なく、あれもこれも書こうとしてもすぐに文字数に達してしまいます。Twitterはブログなどの長文とは違い、よりキーワードを強く打ち出していくことが必要となるのです。
そして1行目に必ず「結論・伝えたいこと」を書くことが大切です。2~3行目はそれに対する説明や補足をしていくことで、短い文章の中でも読んでいるお客様に興味をもってもらえます。
インパクトのある単語を選ぶ
文章の冒頭に、内容に見合ったインパクトのある言葉を置いてみましょう。たとえば「必見!」「知っておくべき」「簡単!」など注目を集めるような言葉を冒頭に置くことで、好奇心をそそられ興味をもってもらうきっかけとなります。
ただし重要でもない日常的なツイートで「必見!」ばかり繰り返すとお客様を混乱させてしまいますので、インパクトある単語の使いどころは考えるようにしてください。
装飾を活用する
絵文字、顔文字などを使い文章に装飾を施すと、見た目からも明るく楽しそうな文章にすることができます。ですが絵文字は使いすぎると見づらくなって効果も薄れてしまうので、1投稿あたり1~3つくらいを目安に使用しましょう。いつも使う絵文字を定番化すると親しみを持ってもらうこともできます。
インスタグラム
インスタグラムといえば写真がメインですが、文章を一緒に載せることもできます。あまり長い文章は向きませんが、一言そえるだけでも見ている人により深く理解してもらえるので、「写真+短い文章」の組み合わせがおすすめです。
文頭で興味を引き付ける
インスタグラムは写真の下に文章が表示されるので、目に入って来やすいのは最初の数十文字だけになります。ここで「続きを読みたい」と思ってもらえるかどうかが重要です。人間が1秒間で読める文字の量は9~16文字程度と言われているので、この文字数の中でいかに興味を持ってもらえるような言葉を選ぶかによって、写真自体への見方も変わってきます。
結論から先に書く
他のツールと同じく、変に出し惜しみするのではなく結論から伝えていくようにしましょう。何を目的としているのかを明確に知らせればターゲット層に多く見てもらうことができ、「見やすいからまた見てみたい」という気持ちにつながります。
シーンを連想させる言葉選び
写真のシーンを連想させる言葉を選ぶようにすると、その情景がより伝わりやすくなり共感できるインスタグラム作りができます。
伝えたいことは最低限に
Twitterと同様に、インスタグラムでも1投稿のなかで伝えたいことは最低限にしましょう。あれこれ付け加えたくなりますが、優先順位を決めて1~2個程度におさえることでインスタグラムを有効的に活用できます。


まとめ
インターネットでの情報収集やコミュニケーションが当たり前になった現代、積極的に情報を伝えることは自身のお店の最大のPRでもあります。たくさんの美容室がひしめき合うなかで、「あなたの期待に応えられますよ」と発信していくことはとても重要です。ブログ・メルマガ・SNSをそれぞれ上手に活用すれば、集客効果アップに期待ができますよ!

