美容室のホームページを作る目的はさまざまありますが、その一つには新規顧客の獲得があります。まずはお客様に認知してもらい、来店したくなるような魅力的なホームページにしたい場合には、どんなポイントに注意する必要があるのでしょうか? どんな情報を盛り込むべきなのかなど、具体例をあげて説明します。
美容室のホームページの役割と目的

美容室のホームページを作成することによって、どのような成果を得ることができるのでしょうか? まずは美容室のホームページの役割と目的について、説明していきます。
新規顧客やリピーターの獲得
お客様が美容室を探す手段はさまざまですが、最近ではインターネットを見て来店されるお客様が多いです。インターネット集客として利用している美容室も多い美容室検索ポータルサイトは、割引クーポンが目的のお客様も多く、リピート率が低い傾向があります。
その点、お店の魅力や特徴をしっかりと伝えることができるホームページでお客様の共感を得ることができれば、リピーターになってくれる可能性も高まります。
お店の雰囲気を知ってもらう
お客様は「自分にあった美容室に出会いたい」と思いながら美容室を検索しています。特に、その美容室がどんな雰囲気なのかは、美容室選びで重視するポイントとなるため、美容室側も知ってもらう努力をすることが重要です。
ところが、ポータルサイトでは、どの美容室も画一的なページ構成となり掲載できる情報量も限られてしまうため、お店の特色を出しにくく、伝えられることに限界があります。そこで、自由な表現のできるホームページで美容室の雰囲気を伝えれば、他店との差別化も図ることができます。
ブランディング
お店のブランディングがされていることは、顧客獲得のために大変有利です。ホームページは、ブランディング活動の柱となるため、お店の強みやお客様にとってのメリットなどをしっかりと伝えられるよう心がけましょう。
そもそも最近は、ホームページが無いと事業者として信頼されにくく、ホームページが必須といっても過言ではありません。ホームページでお店のコンセプトなどをはっきり打ち出していくことで、お客様の信頼感や安心感を得られるブランディングをすることが可能になります。
最新情報やキャンペーンを発信する
美容室では、お得なキャンペーンを行ったり、新規メニューを始めることもあります。それらをポータルサイトやSNSなどで発信するのも良いのですが、多くの情報に埋もれてしまいやすく、お客様にリーチできない可能性もあります。
それに比べて、ホームページでキャンペーンなどの最新情報を発信することができれば、お客様に効率よく伝えることができます。また、ホームページでの告知はより公式感がするため、SNSなどで情報発信をした場合も、最終的にはホームページに流入するような導線にしましょう。
美容室のホームページ作成で意識したいポイント

美容室のホームページは、あればいいのではなく、見ていただいた上で選んでもらえる必要があります。そのために最低限意識すべきポイントについて説明していきます。
ホームページに載せる写真の素材
美容室のお客様は、自分がなりたいイメージを膨らませてホームページを見ることが多く、写真で伝わるビジュアルの印象はとても重要になります。仮にモデルやデザインが素敵でも、写真がいまいちだと、その魅力が伝わる前にホームページを閉じてしまうこともあります。
「魅せる」ための写真撮影は、素人では難しいため、プロのカメラマンに撮影してもらうのがおすすめです。プロカメラマンは、ホームページ作成会社に相談したり、クラウドソーシングサイトで探したりすることができ、お店まで出張して撮影してもらうことができます。
撮影してもらうときに大切なことは、どんな写真にしたいのか、カメラマンとイメージを共有することです。お店のコンセプトや雰囲気、どんなホームページにしたいのかなどをカメラマンと話し合えば、どんな写真が必要なのか理解し、提案してくれることもあります。
ホームページをスマホ対応にする
総務省の調査『平成30年度情報通信白書』によると、ユーザーがインターネットを閲覧するときにはスマホかPCを使う人が多く、特に10代〜50代の世代ではPCよりもスマホで閲覧する人のほうが多くなっています。そのため、ホームページ作成ではスマホ対応をすることが重要です。
スマホ対応のホームページになっていないと、スマホユーザーにとっては不便で見づらく、サイトを離脱してしまう可能性も高いため、ユーザーを逃すことになってしまいます。また、検索エンジンのGoogleも、閲覧するデバイスによって柔軟にデザインを調整するレスポンシシブデザインを推奨しているため、SEO対策としてもスマホ対応は必須と考えたほうがよいでしょう。
ホームページに盛り込みたい7つの内容

ホームページの見た目やイメージが決まったら、伝える内容を検討していきましょう。ここからは、美容室のホームページとして盛り込みたい内容について説明していきます
お店のコンセプト
厚生労働省が公表した『平成30年度衛生行政報告例の概況』によると、美容室は全国で25万軒を超えています。全国のコンビニ件数が5.5万軒と言われているので、その5倍近くとなり、美容室の多さがわかります。競合店が多いということは、顧客の取り合いになっていることが予想され、他店との差別化を図ることがますます重要になってきました。
そこで、美容室のホームページではコンセプトを伝え差別化を図りましょう。お店の個性やこだわり、大切にしている部分が伝わるよう、言葉や写真を載せることが重要です。
お店の雰囲気がわかる写真
人は視覚から得た印象を重要な情報として理解していると言われています。お客様は、ホームページに掲載されている美容室の内観や外観の写真から、お店の雰囲気を感じ取って、入りやすい雰囲気か、居心地はよさそうか、自分の好みとマッチしているかなどを読み取ります。
お客様好みの内装やおしゃれな写真が掲載されていれば、お客様の好印象を得ることもでき、SNSなどで拡散してもらえる可能性もあるので、写真はなるべくこだわったものを掲載するとベターです。
メニュー表・料金
初めて行くお店のメニューや料金は、誰もが気になるポイントのため、メニュー表や料金を載せることは必須です。メニューが多い場合やオプションがある場合には、「カット」や「カラー」などのサービスごとにまとめ、見やすくしましょう。
また、メニューは複数あるため、書き方に強弱をつけると初めて見たお客様にも伝わりやすくなります。たとえば、お客様に選んでもらいたいメニューやお店の売りになっているメニューなどは、目につきやすくわかりやすい書き方をしましょう。
営業時間・定休日
営業時間や定休日は、ホームページのわかりやすい位置に掲載しましょう。お客様が予定を立てやすいように、研修などで定休日以外の休みがある場合は、なるべく早めに告知するようにします。
また、ホームページを見て興味があればすぐ来店したい場合もあるので、当日予約や飛び込みが可能か、予約の際に必要な情報(予約電話番号や店舗住所、メールアドレスなど)についても記載があると親切です。
電話番号やメールアドレスを記載する時は、スマホユーザーが使いやすい操作性も考慮します。たとえば、電話番号をタップすれば電話がかけられる、メールアドレスをクリックするとメーラーが起動する、などのひと工夫で予約までスムーズに促しましょう。
店舗へのアクセス方法
お店へのアクセス方法は正確に、わかりやすく記載することが重要です。目印となるランドマークや最寄り駅からの道順、所要時間などを記載しておきましょう。道順とあわせて、お店までの途中の風景や店舗の外観写真を載せておくとわかりやすいです。また、スマホのGPS機能を使えるように、Googleマップの地図を連携させておくのもよいでしょう。
万が一、お客様が道に迷った場合を想定して、電話でも誘導できるように準備や練習もしておけば、さらに安心です。
スタイリストやスタッフ紹介
お客様にとって、自分の施術を委ねるスタイリストやスタッフがどんな人なのかは、最も気になる情報のひとつです。お店の雰囲気よりも、誰が担当するかでリピートする・しないが分かれることもあります。
そこで、スタッフの顔写真や名前、簡単なプロフィール、自己紹介などを掲載しておきましょう。写真の服装などからファッションセンスがチェックできたり、趣味や好きなものなど人柄が伝わったりすると、お客様も自分と合いそうなスタッフを選べるので、安心して施術をお任せすることができるでしょう。
ヘアスタイルやカットのイメージ紹介
できれば、スタイル写真を載せられるとよいでしょう。スタイル写真は、いわば美容室にとっての商品画像のようなもの。お客様に出来上がりのイメージを持ってもらい、お店のセンスや技術力などもアピールすることができるので、なるべくたくさんの写真をプロに撮影してもらい掲載するようにしましょう。
ホームページの作成が完了した後は、定期的に最新のスタイル写真に入れ替えるようにします。何年も前の写真を掲載していると、時代遅れの印象を持たれてしまう可能性もあるので、逆効果になってしまいます。
まとめ
美容室のホームページは、お店のブランディングをする上で大切なツールです。ポータルサイトでは十分に伝えることが難しい、お店の雰囲気やコンセプトなどを伝え、他店との差別化を図っていきましょう。掲載する内容は、お店の基本情報や雰囲気、スタイル写真など、お客様の立場で知りたい情報とお店がアピールしたい情報を、わかりやすく掲載するようにしましょう。
