問い合わせ 問い合わせ

集客動画 集客動画

資料ダウンロードボタン

店舗運営

美容室の空間づくりで覚えておきたいカラーコーディネート入門

美容室の空間づくりのカラーコーディネート

スタイリング技術や接客ノウハウに加えて、美容室の印象を決めるといっても過言ではないのは「色」を意識した空間づくりです。今回は美容室に活かしたいカラーコーディネート術の基本知識をわかりやすく紹介していきます。

色の持つ印象とは?

色には、その色の持つイメージを感じさせる「色彩感情」という効果があります。たとえば、青色のご飯を食べようとしてもあまり食欲をそそられませんよね? それは青色が「青いご飯はまずそう」という印象を与えてしまうためです。色を変化させることで、人が感じる印象がまったく違うものになってしまうのです。

色の印象と効果

人の心理に与える効果

色によって人の心理をコントロールする効果があります。明るい赤色は、交感神経が刺激されて興奮状態になりやすくなり、逆に青や緑の寒色はリラックス効果があると実証されています。
勉強するときに大事な部分を赤で書いたりしますが、それは暖色のほうが記憶に残りやすいという理由があります。ほかに、同じ物質でも色によって「軽い・重い」「柔らかい・硬い」といった印象を変えてしまう不思議な効果もあるのです。

体感温度にも影響する

色によって感じる温度にも変化があります。青や青紫などの「寒色」は、冷たい、寒いなどのイメージが連想されるため、体温が下がった感覚になります。赤や黄色、オレンジなどの「暖色」は、温かい、ぬくもりを感じるイメージのため、ポカポカした感覚になります。
実際に、部屋を寒色、暖色でそれぞれコーディネートした場合、寒色は体温が低下し、暖色は体温が上昇したという実験も報告もされています。

膨張効果と縮小効果

色によって膨張効果と縮小効果があり、同じ部屋でも色によって広さの感じ方が違って見えます。白など明るい色は膨張効果が、黒や茶色などの暗い色は縮小効果があります。この効果を利用して、たとえば狭い店舗の場合は、明るい色を基調としてデザインした方が開放感をアップさせることができます。

色別の効果

赤は、見ているだけでエネルギーに満ち溢れる効果があり、やる気がないときや、注目してほしいときに活用できます。信号や消火器など、警戒しなければいけない状態のときにも多用される色です。インパクトが強いので、ワンポイントで使われたりします。

オレンジ

オレンジは温かみがあり、どこかアットホームな印象を感じることができます。コーディネートするときは暗めの色や白などと組み合わせると、オレンジをより引き立てることができます。

黄色

黄色は、元気な楽しい気分にさせてくれる効果があり、赤と同様に注意を促すときにもよく使われる色です。

緑は青と黄色を混ぜてできているため、寒色でも暖色でもなく「中間色」というグループに属します。緑は植物を連想させるため、自然の中にいるような癒し効果があります。落ち着いたイメージを希望するときに緑はピッタリです。

青は爽やかでクールなイメージを与えるため、落ち着きたいときなどに活用できます。さらに副交感神経に作用して脈拍や体温を下げる効果もあります。白と組み合わせることで、より知的さや爽快さを感じることができますよ。
美容室に取り入れるとおしゃれな空間を演出できますが、飲食店など食べ物を提供するお店は、青の色彩感情で食欲が落ちてしまうため避けた方が無難です。

紫は優雅で上品なイメージを与えてくれます。大人の雰囲気を与えたいときに使用すると効果的ですが、お坊さんの袈裟などの宗教的イメージもあるため、使い方によっては意図しない雰囲気を与えてしまいます。

白は清潔感や純粋さといったイメージを与え、多くの美容室で使用されています。迷ったときは白を選べば間違いないでしょう。

黒は不吉な印象を与えてしまいがちですが、使い方や素材によっては高級感や重厚感を醸し出すことができます。

色の組み合わせ方のコツ

無彩色と有彩色

「無彩色」とは白や黒、グレーなどの色味のない色を指し、「有彩色」とはそれ以外の色になります。有彩色は、濃い色、淡い色、くすんだ色などさまざまなバリエーションがあり、色の3原色と言われている赤、黄、青から混ぜ合わせてできています。

3原色を混ぜ合わせてできた色を「中間色」といい、各色を一定のルールに従って円形に並べたものが「色相環」です。色相環は、向かい合う色が「補色(反対色)」と呼ばれ、2つ隣までを「類似色相」、補色を中心とした左右2つを加えた5色までを「反対色相」といいます。

おもに補色や反対色相を使うと色が違和感なく見えたり、ワンポイントを目立たせたりする効果があります。

【色相環の並び順】
赤→橙→黄→黄緑→緑→青緑→青→紫→青紫

色相環を使った配色の組み合わせ方

トライアド配色

トライアド配色とは色相環上で、120度間隔の位置の3つの色相を用いた配色のことをいいます。

ドミナントカラー配色

ドミナントカラー配色とは、まとまった色相で統一することをいいます。同じ系統を選ぶことで簡単に統一感が出せます。

ダイアード配色

ダイアード配色とは、メインとする色と正反対の位置にある色を組み合わせる配色で、メリハリをつけたいときに使用します。

スプリットコンプリメンタリー配色

スプリットコンプリメンタリー配色とは、ダイアード配色のどちらか片方の色だけ左右に隣接する色を使用する配色です。ダイアード配色より安定感を出すことができます。

明度と彩度について

明度と彩度とは?

明るさや鮮やかさを調節することで、色の出方に違いが生まれてきます。色の明るさのことを「明度」といいます。どの色も白に近いと高く、黒に近いと低くなります。色の鮮やかさのことを「彩度」といいます。彩度が高いとビビッドのようなはっきりした色合いになり、低いとパステル調の優しい色合いになります。
明度と彩度を組み合わせたものをトーンと呼び、同じ色でもトーンの調整加減でまったく違う印象を与えます。

空間づくりで活用できるカラーコーディネートのコツ

お店のコーディネートをするときには、5つのルールを守ることで簡単に統一感のある空間づくりを実現できます。

類似色を組み合わせる

似ている色合いを組み合わせるようにすると、それほど悩まずに選べるので失敗が少ないですよ。類似色を組み合わせるときは、薄い色を面積が多いところに使い、濃い部分は椅子やクッションなどのワンポイントとして使うとバランスが良くなります。

補色の組み合わせ

補色の組み合わせも落ち着いた色を選ぶようにすると、モダンで落ち着いた雰囲気を漂わせることができます。淡い色合いの補色の組み合わせにすればメリハリがつき楽しい雰囲気が出せるため、キッズルームなどに向いています。

異なるトーンを組み合わせる

同じ色で違ったトーンを組み合わせる配色も比較的簡単にできます。たとえばベージュとブラウンはよく見かける配色ですが、同じ色で違うトーンの組み合わせです。

同じトーンを組み合わせる

難易度が高いですが、複数の色を使いたい人におすすめなのは同じトーン同士を組み合わせる配色です。色の種類が多くても、トーンが揃っていれば自然とまとまりがある空間に仕上げることができます。

まとめ

カラーコーディネートの知識を身につけることで、すっきりとした空間演出に役立ち、美容室のセールスポイントとしても活用できます。また、インテリアだけでなくPOPを作るときなどにも役立てることができますよ。素敵なお店づくりのため、そしてお客様に満足していただくためにも、ぜひカラーコーディネートを取り入れてみてください。

まずはお気軽にご相談ください。

運営元:株式会社春うららかな書房
0120-887-748