美容師は複数の顧客に密接して施術を行う仕事。店舗はもちろん設備・器具の衛生管理も大切な仕事の1つです。そこで活躍するのが美容室における衛生管理のスペシャリスト「管理美容師」。この記事では管理美容師の仕事内容や必要性・管理美容師資格の取得方法について紹介しています。
将来的に独立開店したいと思っているスタイリストや、これまで1人で店舗経営してきたものの、スタッフの増員を考えている美容室経営者は参考にしてください。
管理美容師とはどんな仕事?
管理美容師の資格は、美容師資格取得後に規定の条件を満たすことで取得できます。専門学校で何となく習ったものの、実際何のための資格か分からない人も少なくないでしょう。この章では、管理美容師はどのような目的で設けられた資格なのかを解説します。
美容室を安全かつ衛生的に管理する仕事

管理美容師の主な仕事は、美容室内を衛生的に管理すること。消毒機器の設置や換気・採光など美容業務に適した環境を整える役割を管理美容師が担っています。器具や設備の衛生管理を通して、顧客が安全で清潔に施術が受けられるようにすることも、管理美容師に求められる業務です。
美容師の資格取得の際にも衛生管理を学びますが、管理美容師資格ではさらに衛生管理の見識を深めます。管理美容師は、美容師資格を取得した美容師の中でも衛生管理のスペシャリストになれる資格です。
誰かを雇う時に必要な職業

厚生労働省のホームページでは以下のように記載されています。
美容師が複数いる美容所の開設者は、美容所の衛生管理の責任者として管理美容師を置かなくてはならない。
厚生労働省が定めるように美容師が2人以上在籍している美容室では、管理美容師の資格を持つスタッフの在籍が必須です。美容室の衛生管理責任者として店舗や器具・設備の衛生管理を行う管理美容師は、清潔で安全な美容室経営に欠かせない存在です。

管理美容師試験で落ちる? 免許の取得方法
管理美容師の資格取得を検討している人にとって気になるのが資格取得の難易度。続いては管理美容師資格の取得方法や、取得までの流れについて解説します。
3年以上の経験と講習会の受講でOK
管理美容師資格の取得条件は以下の通りです。
- 美容師資格を持っている人
- 実務経験が3年以上ある人
- 都道府県知事が指定した講習を全て履修した人
特に試験などはなく、講習修了後に提出するレポートが認められれば管理美容師の資格を取得できます。
講習は3日間に分けて計18時間実施されます。
講習内容は公衆衛生についての講義を4時間、衛生管理についての講義を14時間の受講が義務付けられています。
3年間の実務経験の中で「なぜ衛生管理が必要なのか」「衛生管理を徹底していていないとどういったリスクがあるのか」を日々の営業から感じるでしょう。実務経験があるからこそ18時間の講習で解決策や対応策を理解できるようになります。

東京の管理美容師資格認定講習会(令和3年度)はいつ?

東京の管理美容師資格認定講習会の日程は、東京都福祉保健局のホームページから確認できます。
会場によって受講日や受付人数・希望者の募集期間が異なるので、事前に確認しておきましょう。日程によっては、美容室の営業日と重なってしまうので美容師が受講できるよう、スケジュールの調整もお忘れなく。
令和3年3月以降に募集期間がある東京の講習会場は以下の通りです。
- 食品衛生センター(渋谷区神宮前2-6-1)
講習日:6/8・14・21 募集期間:3/15~3/23 - 東京ファッションタウンビル(江東区有明3-6-11)
講習日:6/28・29・30 募集期間:3/15~3/23 - 東京ファッションタウンビル(同上)
講習日:7/5・6・7 募集期間:3/15~3/23
上記の講習の受けられないと、次は令和4年度管理美容師資格認定講習会の募集を待つことになります。できる限り早いタイミングで管理美容師資格を取得したいと考えている人は、期間内に申し込みをして講習を受講しましょう。
東京都の管理美容師資格認定講習を受講する際に必要なもの

東京都の管理美容師資格認定講習を受講するには以下のものが必要です。
- 受講費16,000円の払込取扱票
- 受講申込書
- 美容師免許のコピー
- 業務従事証明書
- 受講者の証明写真
必要な書類は管理美容師資格認定講習にエントリーし申し込みが受理されると、理美容師試験研修センターから郵送で送られてきます。必要書類に記入をして、同封されている返信用封筒で郵送しましょう。
業務従事証明書は1か所の美容室で3年に満たない場合、1事業所に対して1枚ずつ用意する必要があります。つまり転職した人の場合は、辞めた美容室の経営者にも証明書を記入して認印をもらう必要があるため、期限内で提出できるよう迅速に連絡をとって依頼しておくと良いでしょう。
受講料や必要書類は都道府県によって異なるため、お住まいの都道府県で確認が必要です。
エントリーから免許取得までの流れ
エントリーから管理美容師免許の取得までは以下の流れになります。
- 理容師美容師試験研修センターのホームページから「管理理容師・管理美容師資格認定講習会開催案内(令和3年度)」にアクセスする
- 希望する講習を選んでWEB(または郵送)でエントリーする
- 郵送で申込書類一式が届く
- 期日までに申込書類を簡易書留で郵送する
- 受講者票が郵送で届く
- 申し込みした講習を受講する
- 講習効果があったと判断された受講者に修了証書が発行される
管理美容師資格認定講習会は、エントリー多数の場合抽選となります。抽選に外れた場合は「エントリーされた講習会の受講ができない旨の通知」が届くため、エントリー後も通知内容を確認しましょう。
持っておいて損はしない免許

美容室を開店する際に必要な管理美容師資格ですが、仕組みの分かりにくさや、講習を修了するだけで取得できる資格の有効性が疑問視され、過去の事業仕分けで廃止されかけた過去があります。
しかし「顧客に安全で清潔な施術を提供するために管理美容師は必要」との判断から、現在も資格制度は継続しています。
将来的に独立開店を考えている人や現在1人で美容室経営をしている人以外でも、衛生管理の知識を得ておくことは決してマイナスになりません。
美容師としての実務経験が3年以上のスタッフに対しては、管理美容師資格の取得をおすすめします。直接技術に関わる知識ではないものの、特にコロナ禍で衛生管理に注目が集まる今だからこそ資格取得を検討すべきなのかもしれませんね。

管理美容師資格を取得してステップアップしよう

衛生的な環境で施術を提供するのは美容師として当然のこと。
顧客に安心して施術を受けてもらえるよう、衛生管理について学び管理美容師資格を取得してみてはいかがでしょうか。
将来的に独立開業や今経営している美容室の拡大を検討している人にとっても重要な資格です。3日間の講習だけで取得できるので、まずは住まいのある都道府県で行われる管理美容師資格認定講習を検討してみましょう。




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