たくさんの女性がおしゃれに着飾る卒業式シーズンは、美容室にとって集客チャンスとも言える時期です。美容師免許があるというメリットを活かし、さまざまな関連メニューを導入すればお客様に喜んでもらえるでしょう。今回は卒業式シーズンに美容室がどんなサービスを提供できるか、メイク、ヘアメイク、着付けなど具体的な例を挙げながら解説していきます。
卒業式シーズンに追加したい美容室メニューは?
美容室で卒業式シーズンに追加したいメニューには、メイク、ヘアメイク、着付けなどが挙げられます。これらのメニューは卒業式になると、多くの女性が利用するからです。メイクであればネイルサロン、着付けであれば呉服店を利用するイメージが強いかもしれませんが、今では美容室にお願いしたいというお客様も増えてきました。
そのため、美容室も売上や集客、他店との差別化を考えるなら、ヘアセットに加えてメイクやヘアメイク、着付けなどをメニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。
美容師がメイクするには?
メイクやヘアメイクを美容室のメニューに追加するときに「美容師でも行えるの?」と疑問を感じる人もいるでしょう。結論から言えば、メイク業務は美容師なら問題なく仕事として行うことができます。
ここではその詳細について解説していきます。
資格は必要?
卒業式でメイクをお願いしたいお客様は、メイクアップアーティストなど専門の人にメイクをお願いすることがあります。「メイクアップアーティスト」と聞くと、メイクのための資格やスキルを持っている人というイメージがあるかもしれません。しかし実は、メイクに関する業務は美容師免許を習得しているなら誰もが行うことができるのです。そのため美容室にメイクのメニューを追加しても何も問題ありません。
ただ、スキルを証明したいならメイク関係の資格取得を推奨します。メイク関連の資格にもいろいろあり、それらを取得することでお客様の利用を増やせる見込みがあります。おすすめなのは「日本メイクアップ技術検定」と「IBF国際メイクアップアーティスト認定試験」です。日本メイクアップ技術検定は1〜3級で分かれており、メイクの基本知識やスキルを証明する資格です。IBF国際メイクアップアーティスト認定試験は、国際的に共通するメイクについての知識とスキルを証明するものです。
おすすめのメイクは?
卒業式シーズンに合わせて美容室でメイクのメニューを取り入れるさい、どのようなメイクを心がければいいのでしょうか。卒業式などの特別なメイクを行うなら「落ちない」「崩れない」、そして「写真映えを意識した」メイクにすることがおすすめです。卒業式の当日は忙しく、メイク直しをする時間があまり取れません。特に袴を着ている人だとメイク直しで袴を汚してしまうこともあるため、落ちずに崩れないメイクは重要なポイントになります。
また、卒業式は学校の友達と記念撮影を行うことが多いので、写真映えするように顔を明るくしたメイク、目元がくっきり分かるようにアイラインを強調したメイクにするのがおすすめです。
ヘアメイク、着付けもメニューに追加
美容室ではヘアメイクや着付けメニューの追加も有力な選択肢になります。卒業式シーズンは袴などの着物を着る人が多いため、ヘアメイクと着付けがセットで、しかも美容室で行えるなら喜ばれることでしょう。ヘアメイクと着付けは美容師免許があれば、特別に資格を取得する必要はありません。ただし、ある程度の基礎を習得しておかないとお客様に満足してもらうことは難しいかもしれません。
ここからはヘアメイクと着付けのポイントを紹介します。
おすすめの髪型は?
ヘアメイクをメニューに追加するなら、卒業式シーズンに合わせた髪型を知っておきましょう。おすすめの髪型は「アップヘア」です。アップヘアとは、頭の後ろの髪の毛を襟元から上にあげてヘアセットする髪型です。アップヘアは半分だけアップさせる「ハーフアップ」にする人も増えています。卒業式の袴に合う髪型であり、髪の毛を上へあげて編み込んでいるので首筋とうなじを見せる女性らしい髪型になります。
女性は卒業式シーズンでアップヘアを注文する人が多いため、ヘアメイクでは習得しておきたい髪型です。アップヘアは編み込みを丁寧にしなくてはならないので時間がかかりスキルが求められますが、要望に応えた髪型を作れるならリピーターのお客様を増やすことも可能になるでしょう。
袴の着付けが必須条件
卒業式シーズンに集客を見込みたいなら、袴の着付けができることは必須条件と言えるでしょう。袴の着付けの仕方は、着付け技能士の資格を目指すときにスキルとして習得が可能です。着付け技能士になるためには、袴の他に着付けの知識も求められるため、取得できればお客様にも信頼してもらうことができます。
ただ、着付けに特別な資格はいらないので、着付けができる専門店や美容室で着付けの練習をしてスキルを磨くことも良い方法です。いずれにしても袴の着付けはしっかりマスターしておくようにしましょう。
卒業式シーズンに集客力を伸ばすには
卒業式シーズンで客数を伸ばすためには、単にメイクやヘアメイク、着付けのスキルを習得すればいいというわけでもありません。他にも集客のために工夫が大事です。たとえば、当日に荷物を預けることができるサービスが提案できます。式の当日は袴などを着るとどうしても荷物を持ちにくくなるため、預けられるなら利用者に喜んでもらえるはずです。
また、着物や小物類をレンタルするサービスもいいでしょう。レンタルがあると、美容室に行くだけですべての身じたくを整えられるので手間がかかりません。さらに美容室で足袋や裾除け補正用のタオルなど、着付けの小物もレンタルとして用意できれば万全と言えます。
このように大小さまざまなサービスを用意し、店頭や自社ホームページ、SNSなどで告知しておけば、卒業式シーズンに集客が見込めるでしょう。
まとめ
着付けやメイク、ヘアメイクなどのスキルを習得して提供できれば、卒業式シーズンに集客力アップが期待できます。ここでお客様に「良いお店だな」と思ってもらうことで、その後のリピートにもつながるかもしれません。売り上げ増加のために、また他店との差別化という意味でも、卒業式シーズンに合わせたメニューを揃えておくことをおすすめします。