美容師は丁寧な接客をおこなうための「ビジネスマナー」をきちんと身につけている必要があります。いざという時に恥ずかしい思いをしないよう、今回は実際の業務シーンを想定して、あいさつからお辞儀、言葉遣い、さらにスタッフ同士の連絡まで、ビジネスマナーの基礎を徹底的におさらいしていきましょう。
知らないと恥ずかしいビジネスマナー
ビジネスマナーには、お辞儀の仕方、名刺交換、電話応対、言葉遣いなど、接客や取引先との応対、業務内容にかかわるものまでさまざまなものがあります。覚えるだけでなく積極的に実践することで、どんな状況でも適切なビジネスマナーで対応していけるでしょう。
基本的なビジネスマナーについて
お辞儀の仕方
お辞儀の仕方には3種類あり、内容によって頭を下げる角度が異なります。お客様とすれ違うときは約15度で軽く頭を下げる「会釈」、来店時のお迎え・お見送り時は約30度のお辞儀で丁寧に「敬礼」をしましょう。どの角度が適切なのかを使い分けることで、より自然なお辞儀ができます。
なお、最も深く45度以上まで頭を下げる「最敬礼」もありますが、これはクレーム対応など謝罪のときに使用します。
名刺交換
美容師でも名刺を持つことがあり、自己PRや人脈を広げるなどのメリットがあります。名刺をお客様に渡すときは両手で名刺を持ち、軽くお辞儀しながら差し出すと丁寧な印象を持ってもらえます。名刺交換をする機会はそれほど多くないと思いますが、いざというシーンのために覚えておいて損はありません。
電話の基本的なマナー
- 電話が鳴ったら3コール以内で出る
- 3コール以内に出られなかったら「お待たせいたしました」を最初に言う
- 「もしもし」ではなく「お電話ありがとうございます。○○美容室の○○がお受けいたします」と、お客様に対する感謝とお店の名前、受けたスタッフの名前を名乗る
- 用件は忘れないようにメモをとる
- わからない点は曖昧にしないで、必ず確認する
- 用件は復唱して確認する
- 自分で対応できない場合は、「担当の者に確認いたしますので少々お待ちいただいてもよろしいですか?」と確認する
- 電話でも明るく笑顔で受け答えをする
- 必要以上の個人情報は口にしない
電話対応の例
- 「お電話ありがとうございます。○○美容室の○○がお受けいたします」
- 「はい、ご予約ですね。ありがとうございます。恐れ入りますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
- 「○○様ですね。いつもご利用ありがとうございます。担当者のご希望やご予約のお日にち、お時間のご希望はございますか」
- 「○日の○時のご予約をご希望ですね。ただいま確認いたしますので少々お待ちください」
- 「大変お待たせいたしました。○日の○時のご予約、空いておりましたのでお取りすることができます」
- 「かしこまりました。では○日の○時から担当○○でお受けいたしました。ご来店のさいはお気を付けていらしてください。ありがとうございました。失礼いたします」
接客用語を活用する
接客用語には基本となる「8大接客用語」があり、適切なシチュエーションで使うことが大切です。
【8大接客用語】
- ありがとうございます
- お待たせいたしました
- いらっしゃいませ
- かしこまりました
- 恐れ入ります
- 申し訳ございません
- 少々お待ちください
- 失礼いたしました
間違った接客用語の使い方
- ~ほう、~になります
× お会計のほう5,000円になります → ○ お会計は5,000円でございます - よろしかったでしょうか
× こちらでよろしかったでしょうか → ○ こちらでよろしいでしょうか - ~からお預かりいたします
× お会計失礼いたします。1万円からお預かりいたします
→ ○ お会計失礼いたします。1万円お預かりいたします - ちょうどお預かりいたします
× 5,000円ちょうどお預かりいたします → ○ 5,000円ちょうどいただきます - すいません
× すいません → ○ 申し訳ございません / お詫びします
尊敬語と謙譲語を使い分けよう
「尊敬語」とは目上の人や相手を立てるときに使う言葉です。「謙譲語」は自分側の行動をへりくだった言い方をすることで、相手へ敬意を払うときに使用します。同僚や上司など身内のことをお客様に話すときは、敬語ではなく「申しております」「参ります」などの謙譲語を使用し、名前も敬称を省いた呼び方にするのが正解です。
間違いやすい敬語と謙譲語の使い方
× どちら様でしょうか → ○ お名前をお伺いしてもよろしいですか?
× 了解しました → ○ 承知しました / かしこまりました
× しばらくお待ちください → ○ 少々お待ちください
× (スタッフ名)にお伝えしておきます → ○ (スタッフ名)に申し伝えます
× ご苦労様です → ○ お疲れ様です
ホウ、レン、ソウを仕事で活かす
ホウ、レン、ソウとは報告・連絡・相談のことで、仕事に取り入れると円滑な人間関係や作業効率アップに役立ちます。
報告
任せられた仕事の進行状況などを上司に必ず報告することで、効率よく業務が進められます。報告は、まず「結論から先」に言うようにしましょう。続けて経緯や意見を簡潔にわかりやすく伝えることが大切です。
連絡
連絡事項がある場合は、迅速に連絡します。連絡するときは、私的な意見を伝える必要はなく情報共有が目的なので、シンプルにわかりやすく伝達しましょう。
相談
疑問に思うことや、自分では処理しきれないことはすぐに担当の人や上司に相談しましょう。一人のスタッフで抱え込んで取り返しのつかない事態にならないように、美容室の経営者は誰もが相談しやすい環境を整えておく必要があります。
身だしなみもビジネスマナー
言葉遣いや動作だけでなく「身だしなみ」もビジネスマナーの1つとして、きちんと整えておくように心がけましょう。特に美容師は容姿を見られやすい仕事なので、ヘアスタイルだけでなく清潔な服装、ニオイにまで気を配る必要があります。
【美容師の身だしなみマナー】
- 清潔感のある服装
- 爪は切っておく
- ジャラジャラしたアクセサリーはつけない
- 音がなる靴は履かない(ヒールなど)
- ニオイの強い香水などはつけない
- ナチュラルメイクを心がける
まとめ
美容師は腕が良いだけでは一人前と言えず、すべての接客業務の土台として、そして社会人の必須知識としてビジネスマナーを知っておくことが大切です。新人のときに限らず、日頃からきちんと実践できているか確認するくせを付けてください。
ビジネスマナーは多種多様で、さまざまなマナーが時代ごとに追加されていくこともありますが、まずは本記事で紹介したような「あいさつ」「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」「正しい言葉遣い」といった基礎が最優先になります。それらを徹底することでお客様からの印象が良くなり、職場の人間関係や仕事効率も改善されるでしょう。


タブレット版電子書籍 
送料無料の雑誌配送サービス 
著作権対策済みBGMサービス 






