1日に何人ものお客様をカットする美容室では、日々髪の毛のゴミが増えていきます。美容室で出た毛髪は、どのようにして処理されているのでしょうか。今回は、美容室で出た髪の毛の処理方法や、リサイクル方法について解説します。
髪の毛の処理方法
一見、産業廃棄物かと思われがちな髪の毛ですが、美容室から出る髪の毛は事業系一般廃棄物となります。
産業廃棄物とは、事業活動に伴って排出される廃棄物ですが、その中でも廃棄物処理法で規定された20種類の廃棄物のことを言います。この中に、「美容室の髪の毛」とは記載されていません。大量に髪の毛を捨てる場合でも事業活動によって生じる「事業系一般廃棄物」の扱いとなり、可燃ゴミとして出すことになります。
また、事業系一般廃棄物を家庭ゴミのステーションに捨てることは禁止されています。処理施設へ直接持っていくか、一般廃棄物収集運搬許可業者に依頼しましょう。
髪の毛のリサイクルはヘアドネーションがおすすめ
ヘアドネーションとは、直訳で「髪の毛の寄付」という意味です。病気や怪我によって髪の毛を失ってしまった子供たちのために、完全オーダーメイドの人毛による医療用ウィッグをプレゼントするプロジェクトを行っている団体があります。
毛髪を捨てずに必要としている方のために寄付するヘアドネーションは、理想的なリサイクルと言えるでしょう。
ヘアドネーションの注意点
髪の毛を寄付するにあたって、いくつかの注意点があります。もしお店で実践する場合には、以下の項目に気をつけてください。
- 31cm以上の長さがあること
- 髪の毛が完全に乾いていること
- 切り口を輪ゴムでしっかりまとめること
- 髪の束は同一人物ごとにまとめること
- 髪の毛自体は美容室からでも送れるが、希望ならばお客様がご自宅でカットして送ることも可能
通常ならゴミとなる髪の毛ですが、条件が合えば世界の子供たちを救えるチャンスにもなります。ヘアドネーションを知らないお客様も多くいらっしゃるはずです。ロングからバッサリ切りたいというお客様に対しては、ぜひヘアドネーションを提案してみてはいかがでしょうか。
まとめ
美容室から出た毛髪の処理方法や再利用方法について解説しました。
今回の記事をまとめます。
- 美容室から出る毛髪は事業系一般廃棄物
- 毛髪はヘアドネーションで再利用できる
- ヘアドネーションには条件がある
ぜひ参考にしてみてください。