職場での人間関係に悩む人は多いようです。なかには「この職場最悪! もう辞めたい!」と思いながら我慢して働いている人もいるのではないでしょうか。美容室で働いている人の中にも、人間関係でつらい思いをしながら働いているケースはたくさんあるようです。
今回は美容師の人間関係とその改善方法について考えていきます。もしも職場での人間関係に悩んでいて、改善して気持ち良く働きたいと考えているなら、ぜひとも参考にしてみてくださいね。
美容師の人間関係の悩みとは?

美容師といえば一般的にスタイリッシュでおしゃれなイメージを持たれていることも多いですが、同僚や先輩、後輩などとの人間関係に悩んでいる人も少なくありません。美容師は技術職であることから、美容師業界は職人気質の縦社会の側面があるといわれています。店長・先輩から厳しい指導を受けたり、アシスタントとしての仕事に負担やストレスを感じたりと、日常的に悩みを抱えている人もいるかもしれません。
美容師の人間関係の悩みとは具体的にどんなものがあるのでしょうか?

上下関係が厳しい
美容師の職場環境は先輩や上司から技術を学ぶ必要があるため、一般的な職場よりも体育会系の雰囲気が強く、上下関係に悩む人が多いようです。一般的な業種と比べ拘束時間が長いともいわれており、時には深夜まで残業して技術練習をすることもあるので、そのことをつらく感じる人も。そんな雰囲気の中で思うように働けず困っている人も多いのではないでしょうか。
アシスタントは特に負担・ストレスが大きい
下積みといわれるアシスタント時代は特に負担やストレスを感じている人が多いようです。一般的にアシスタント時代は給与も上がりづらいうえ、先輩のスタイリストから厳しい指導を受けることも多く、余計にストレスが溜まるようです。もちろん先輩スタイリストからすれば成長してほしいと考えているからこそ厳しく当たるケースもあるかもしれませんが、そのようなすれちがいが人間関係のこじれにつながりがちです。
人間関係の悩みが離職につながることも
人間関係の悩みから、離職につながることも少なくないようです。一般的に美容室の離職率は高く、一説には1年間で約50%といわれているほどです。この離職率の高さの理由として挙げられるのが、「人間関係からくるストレス」でした。
アシスタントから経験を積んで美容師になるのが一般的とはいえ、そこに厳しい人間関係が絡んでくると気持ち良く働くのは難しいかもしれません。先輩から厳しい指導を受けたり、反対にいつまで経っても技術を教えてくれなかったりと本当にこのまま働き続けて大丈夫なのかと不安に感じ、退職を選ぶ人も多いようです。

職場の人間関係でありがちなトラブル

職場での人間関係でありがちなトラブルとはどんなものがあるのでしょうか。美容室の現場で起きがちなトラブルを見てみましょう。

同僚・先輩・後輩とのトラブル
同じ職場で働く美容師は一緒に働く仲間でもあると同時に、競争相手でもあります。そのため相手よりも上に行きたい一心で理不尽な扱いをしてきたり、なかにはいじめともとれるような行動をしてきたりとさまざまなトラブルに発展するようです。
同僚や先輩だけにとどまらず、後輩からも敬意が感じられない扱いを受ける場合もあります。また、忙しいサロンでは仕事に追われてついつい口調がきつくなってしまい、そのまま口論に発展することもあるようです。さらに、少人数サロンではスタッフ同士の距離感が近いため、ささいな行き違いでも店舗全体の雰囲気が悪化してしまうことも多いのだとか。もちろんすべての美容師がそのような関係ではないにしても、もし上述したトラブルが頻繁に起こるようであれば離職したくなるのも無理はないでしょう。
店長との関係
店長との関係性で問題になりがちなのが、スタッフ同士の扱いが不公平になることです。スタッフの中で実力に差があったり、相性の問題があるのは仕方がないことですが、それでも自分が不当な扱いを受けていると感じたり、同僚が優遇されていると感じれば不満の原因になるでしょう。

美容師が職場の人間関係に悩んだときの対処法

美容師が人間関係に悩んだときはどんな対処をすればいいのでしょうか? その対処法についてご説明しましょう。
まずは相談!
同僚や先輩、後輩との人間関係が悪化した場合は、自分よりも上の立場の人に相談するのがおすすめです。同僚や後輩間の悩みなら先輩に相談するのがおすすめですし、その先輩との人間関係も悪化するようであれば店長に相談してみましょう。
店長としてもせっかくの人材を無下にするわけにはいきません。また人間関係の悪化が店舗全体に悪影響をきたして経営に問題が出るリスクもあります。相談することで現状が改善されることは十分に期待できるので、まずは抱え込まずに相談しましょう。
自分も変われないか考えてみる
他人ばかりが人間関係を悪化させる原因とは限りません、自分に原因があって人間関係が悪くなっている可能性も十分にあります。他人を変えることは難しいですが、いつもよりも明るく元気に、笑顔で礼儀正しく振る舞うようにすれば周りからの印象も少しずつ改善されていくでしょう。
悪気はなくとも自分の態度が他の誰かをいら立たせているというのは少なからずあることです。他人ばかりを一方的に悪者にするのではなく、もしかしたら人間関係を悪化させているのは自分なのではないか、だとしたらどうすれば関係を改善できるのか考えてみてはいかがでしょうか。
環境を変えてみる
上司に相談しても自分自身から変わろうとしても一向に人間関係が改善しなかったら、環境を変えてみましょう。そのまま無理に今の職場で働いて負担やストレスを抱え続けるよりも、今の環境から離れることが大切です。
環境が変われば解決する問題も多いです。別の美容室に転職したり、可能であれば独立も視野に入れてみましょう。もちろん転職や独立にもリスクは伴いますが、それでも今の環境に身を置き続けるよりは遥かにいいでしょう。
気持ち良く働ける環境に身を置いてこそ、高いモチベーションを維持しながら仕事をすることができるのではないでしょうか。リスクの高い独立よりも、まずは働きやすそうな美容室を探すことから始めるのがおすすめです。

自分のことを第一に! 視野を広く持って行動しよう
人間関係で悩んだときは視野が狭くなりがち。つい自分に問題があるのではないかと自分自身を責める気持ちになります。同僚や先輩、後輩からのいじめのような仕打ちを受けてストレスを感じる環境に留まることは精神的にも危険です。まずは自分を守るために自分自身のことを第一に考えて行動しましょう。
一度冷静になって視野を広く持ち、自分にできる対処法を実践したうえで、別の美容室に転職するか独立するか、次のステップを考えましょう。
残念ながら、美容室での人間関係の悩みやトラブルによって離職する人は後を絶たないのが実情。視野を広く持って対処法を考えてみましょう。

