美容室は内装にとてもこだわっている店舗が多いです。お店のコンセプトやテイストに合わせて、さまざまなインテリアやオブジェを置いたり、雑貨やデコレーションの配置をしていることでしょう。お店ごとにシンプル・ポップ・ラグジュアリーなどそれぞれのコンセプトがあるため、お店の内装の雰囲気を見て来店するお客様も多いです。
内装はお店の顔とも言える部分で、とても重要な役割を果たしています。しかし、内装に風水の考え方を取り入れている美容室は意外と多くはありません。中国古来からの考え方である風水を取り入れることで、お店の運気がアップするかもしれません。そこで今回は現役美容師のみなさんに風水の豆知識をご紹介します。
そもそも風水とは
そもそも風水とは何なのでしょうか? 風水の基本的な考え方は古代中国の「陰陽五行思想」に基づいています。陰陽五行思想とはすべてのものは「火・土・金・水・木」の5つの要素(五行)から構成されており、さらにそれぞれ「陰」と「陽」の2つの側面(陰陽)があるとする考え方です。
また、風水とは「運気を鍛えるため環境学」とも言われています。これは、そもそも衣食住などの環境が滞りのない状態でなければ、いい運気は回ってこないという考えです。あなたが産まれたときから持ち合わせているものは変えることができませんが、環境を変えることはできますよね。いい運気を呼び込むためには環境を整えることが不可欠なのです。
このように、陰陽五行思想や哲学をベースに、土地や環境を変化させることでいかに社会や生活を良くしていくかを考え、実践するためのツール、それが風水だと言われています。実際に中国などでは大企業の経営判断にも風水が取り入れられているそうです。たとえば、香港ディズニーランドの開園日は風水師のアドバイスによって決められたと言われています。
運気アップは入口や水周りの掃除から! 始めやすいポイントを紹介
美容室に風水の考え方を取り入れるときには、まず何から始めたらよいのでしょうか? 「忙しいから簡単に始めたい」「お店の内装を簡単に変えることはできない」という美容師さんや経営者の方も多いでしょう。
確かにインテリアグッズを入手するにも時間がかかりますし、お店の内装自体をすぐに変えることはもっと難しいですよね。そこで美容室で風水を取り入れるときに、最も簡単に変えられるポイントとしてどのようなものがあるのかを紹介します。
玄関
1つ目のポイントは玄関です。風水の中で玄関は「気の通り道」と言われています。そのため玄関や入口周りをきれいに保つこと、風水を取り入れることは非常に重要です。簡単にできる風水の方法としては「足拭きマット」を入口に置いてみてください。これは「外の汚れを中に持ち込まない」という意味であり、外の余計な気を店舗の中に入れないためです。お客様に念入りに足元をきれいにしていただく必要はなく、ただマットを置いておくだけで大丈夫です。
水周り
2つ目のポイントは水周りです。「水周りはきれいにしたほうがいい」と聞いたことはありませんか? 実は風水でも水周りのきれいさは運に関わるため、とても重要な箇所と言われています。なぜなら「水」は金運を高めるという気があり、お金の循環を良くするパワーがあるからです。シャンプーボールが汚れていたり、シャンプー台の周りに水が散っていると、金運の力が半減されてしまいます。常に清潔できれいな状態を保つように心がけてみましょう。
風水的には神棚を祀ることで商売繁盛につながる
美容室であれば商売繁盛のために神様を祀っている店舗も多いのではないでしょうか? 美容室に限らず商売をやっているさまざまな店舗でスタッフルームにお札を置いていたり、榊(さかき)を飾っていたりすると思いますが、中には神棚を置いている店舗もありますよね。風水的にも「店舗内に神棚を祀る」というのは、商売繫盛につながると言われています。では美容室の場合、どのような神棚を選択すればよいのでしょうか?
神棚の選び方
神棚にはいくつかの種類があり「何を目的として神棚を置くのか」という点で、選び方が異なります。美容室の場合、商売繫盛が目的という方が多いですよね。その場合は「お稲荷様」をお祀りするのがおすすめです。神棚の造りとしては「桧皮葺流造り」「板葺流造り」などのタイプを選ぶといいようです。これらは前に向かって屋根が湾曲しながら沿っているのが特徴で、昔から主に京都で制作されている神棚です。
また神棚の中に入れるお札のスペースを、あらかじめ採寸しておきましょう。神棚によっては神社でいただくお札が中に収まらない場合があるので注意が必要です。どれを選べばいいのかわからないという場合は、神棚を扱っているお店に聞いてみましょう。
神棚の祀り方
神棚を祀る際にはいくつか注意点があります。一般的な祀り方とお稲荷様の祀り方では、方法が異なるので注意しましょう。まず、お札は必ず「稲荷神社」のものを使用してください。他の神社のお札を使用することはタブーとされています。また稲荷神社以外の神様を一緒に祀ることも禁じられていますので、必ず稲荷様だけ祀るようにしましょう。
稲荷様を祀る際に必要なものは「お水、お酒、かがり火、お塩、お米、おきつね、のぼり、火打石、赤鳥居、榊」が必要な道具になります。神棚を購入する際に、一緒に選ぶことができるはずですので、わからない道具は店舗の人に確認してみるといいでしょう。
神棚を置くのに良い方角は、一般的に南向きか東向きが良いとされています。見上げる程度の高さに設置しましょう。
美容室のインテリアで気を付けるべき風水のポイント
では美容室のインテリアで風水的に気を付けるポイントは何があるのでしょうか? 美容室の内装で1番気を付けるべきポイントはずばり「色」です。あなたの美容室が「どんなお客様に来店していただきたいのか」に合わせてインテリアの色を選ぶと良いと言われています。
たとえば「美容室で癒されたい」と思っているお客様を増やしたいのであれば「土」の気を持つ「ダークブラウン」のインテリアを置きましょう。また「活気のあるアクティブなお客様」を増やしたいと思っているなら「火」の気を持つ「赤やオレンジ」のインテリアを置くといいですよ。
まとめ
美容室は内装やインテリアにこだわっている店舗が多いですが、風水を意識している美容室は多くありません。運気とは目に見えないもの。確実に効果があるかは誰にも断言はできませんが、内装に風水の観点を取り入れてみることで、あなたやお店にとって良い変化があるかもしれません。気になる方は少しずつ風水を取り入れてみてはいかがですか?