美容師をやっているライターのヒカルです。春に新生活をスタートさせる人も多いと思います。この時期になると毎年「新入社員にはどんな髪型が合うのか?」が話題になりますね。今回はそんなお悩みを抱えた新入社員・あるいは就活生に向けておすすめの髪型をご紹介したいと思います。
髪型は印象に大きく影響する
そもそも髪型が印象に与える影響はどの程度あるのでしょうか。新入社員ではありませんが、就活生の身だしなみと態度に関する採用担当者向けのアンケートのデータがあります。ここでは「採用における学生との面接の際、清潔感の有無を判断するポイントはどこですか?」という質問に対し「髪型」と答えた割合は76.7%でした。「服装」の72.3%を上回り全項目でトップとなっています。
ここからわかることは服装よりも髪型のほうが選考に影響する割合が高いということ。ポイントは清潔感の有無のようです。就活生同様、新入社員も髪型の清潔感によって周囲から判断されると考えておきましょう。
(出典:「身だしなみは選考に影響」9割以上!面接で重要となるのは「礼儀」と「清潔感」 清潔感を感じ取るポイント1位は「髪型」)
私のところにも新入社員の方がお客様として来ますが、やはりアドバイスは第三者からどう見えるかという点に重点を置いてデザインしていきます。似合わせはもちろん、その人がどうやったら素敵に見えるかを本人がやりたいイメージとすり合わせて相談しながら髪型のイメージを決めていきます。
さらに『CanCam』が2020年に第一印象に関する調査を行っており、興味深い結果が出ています。その人の印象は会った瞬間~数秒で決まると答えた人は、男性で約41.9%、女性に限っては半数以上の55.5%でした。さらに初対面の異性のどこを見ているかという質問の回答は以下の通りとなりました。
【男性】
1位:「目」…84.9%
2位:「肌(頬など)」…44.9%
3位:「髪」…44.3%
4位:「口元」…42.7%
5位:「鼻」…34.6%
【女性】
1位:「目」…84.8%
2位:「肌(頬など)」…41.9%
3位:「口元」…38.2%
4位:「髪」…37.2%
5位:「鼻」…30.4% “
この通り、髪に対する注目度も高いものになっています。
(出典:第一印象とは|どこを見て何秒で決まる?印象が良い人と悪い人の特徴を徹底調査!)
新入社員にとって大切なポイントは3つ
私が考える大切なポイントは
- 清潔感
- 誠実さ
- フレッシュさ
の3つです。順番に見ていきましょう。
清潔感
前述のデータを見てもわかる通り、清潔感が何よりも大切であるのはおわかりいただけるでしょう。現代において、においや不潔さは人に不快感を与え、ひどい場合はハラスメントと言われる可能性もあります。
誠実さ
キチッとしていることで、信頼度や信用度は高まります。実際にとる行動よりも先に見た目の印象から判断される割合のほうが多いので、見た目の印象は大切です。
フレッシュさ
フレッシュな印象は相手に気持ちの良い印象を与えやすいです。挨拶やキビキビとした行動に加え、身だしなみも気持ち良い印象を与えるものを心がけましょう。
おすすめの髪型は? 大事なのは品があるかないか
私の経験上、品があるかないかがとても大事になります。OKとNGの境目は人の感覚による部分がほとんどですので線引きは曖昧なものです。ですから、会社などで〇〇レベルまでと規定のあるところはそれに従いましょう。
線引きに大きく影響しているのが、私は品だと思っています。品とは「人や物に備わっている、好ましい品格・品質」のこと。
周囲の人に好ましく思われることが大切です。せっかくおしゃれや努力をしていても好ましく思われなければもったいないです。ましてそれが職場であれば信用や信頼に直結します。最初のうちはやはり慎重に行くべきです。時間が経てば少しずつ許容範囲が広がっていくことでしょう。
女性の場合
女性の場合はボブやミディアムあたりがおすすめです。
社会人になると、朝の時間がない中で髪を乾かす時間も貴重になってきます。長すぎる髪は乾かすのに時間がかかり、半乾きで家を出なければいけないとなれば本末転倒です。程よい長さにして、美しさを保つことを意識しましょう。
逆にショートスタイルは形を整えるのにテクニックがいります。ずっとショートでセットに慣れている人は短時間でかわいくできると思いますので問題ありませんが、毎日朝の短い時間の中できれいにセットするのはレベルが高くなります。
そこで乾かすのもセットするのも比較的扱いやすい、ボブやミディアムスタイルがおすすめです。困ったら結ぶこともできるギリギリの長さがあればなお良いです。コテやアイロンでのセットができるアレンジもたくさんありますし、前髪だけで印象を簡単に変えることができます。
その後の気分の変化でロングにするのも、ショートにするのも比較的自然にできます。スタートの髪型としてはどちらにも振れさせられる中間の長さが良いでしょう。
女性の髪色は7レベルほどに抑えておくこと
髪色について、勤務先で規定がある場合はそちらを遵守するようにしましょう。特に接客業であれば、細かい規定を定めている会社も多いと思います。
そのうえでおすすめするとすれば、赤すぎない暖色系が良いと思います。寒色系(アッシュ、マットなど)にすると元々髪が持っているメラニン色素と反対の色なので、混ざると暗くなります。これは色の三原色と同じ原理です。染めたては濁って暗くなるのですが、逆に色が落ちてきたときにかなり明るくなります。
ギャップがかなり出ることになるので、周りからの印象がかなり違ったものになります。意図的にやることもありますが、初めはあまり目立つような色にならないのが大切かと思います。したがって、髪のメラニン色素と同じような暖色系(ブラウンやローズなど)に染めておくことで、時間が経ってもそれほど差が出てきにくくナチュラルに見えます。
男性の場合
男性の場合、清潔感がなによりも大切ですので、できれば染めずに地毛のままがベストです。短めで清潔感があり、フレッシュな印象を与えることを心がけましょう。営業部で社外の方と会う人は、あなたがその会社の顔になりますから看板を背負っているという自覚を持って身なりも大切にしましょう。それほど奇抜なものにせず、オーソドックスな髪型であり、しっかりセットして清潔感があれば問題ないと思います。
最近は、男性のツーブロックは禁止されているところもありますので、そのあたりは会社の方針に従いましょう。
髪型ももちろんですが、見せ方もすごく重要な部分ではあります。同じ髪型でもセットの仕方でかなり違います。整えてきれいにしておくことが好印象を与える一番の要因になるでしょう。反対にボサボサで清潔感がなければ、どんな髪型でもNGです。
セットの仕方・コツ
しょっちゅう気にしなくてはいけないようなセットでは、周りから見ていても髪ばかり気にして仕事に集中していないと見られてしまいます。崩れにくいセットを心がけ、トイレなどに行った際に軽く整えることができるものにしましょう。
男性は前髪が顔にかかって鬱陶しくないものが好ましいです。自分も気にしてしまいますし、相手も前髪の鬱陶しさに目がいってしまいます。会社に入りたてで忙しくて朝は時間がとれないという女性の方は、きれいに縛っておくのもひとつの手段です。
最後に
先輩がしているから自分も大丈夫という安易な考えはしないように注意しましょう。先輩方は何年も一生懸命仕事をし、周りの信頼を得て少しずつ自分に対する許容範囲を広げてきています。新入社員のあなたがその方々と同じ考えでいけるはずもありません。
あなたも周りの方々との関係を少しずつ構築していくことでできることが増えていくでしょう。髪型もその一部だと思います。まずはあなたを知ってもらい、仕事を一生懸命やって信用や信頼を勝ち取っていくことが大切です。相手への第一印象を意識して髪型も考えていきましょう。