美容室の集客方法にはSNSやポータルサイト、折込チラシなどさまざまな種類がありますが、今回はメールによる集客について解説します。SNS全盛の現代において、メールを使ったマーケティングは効果が薄いように思われがちですが、うまく活用すれば低コストで大きな集客効果を期待できます。

この記事ではメールによる集客のポイントや「メルマガ」と「メールマーケティング」の違いを解説しつつ、具体的な例文もご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

メール集客のポイント

ここではメール集客のポイントを解説していきます。メール集客の効果や気をつけたい点をチェックして、お客様にとって魅力あるメールを作成しましょう。

美容室のリピート率を増やす方法！ リピート率が低い店の特徴とは？「リピート率」とは、新規のお客様が再び来店される割合を表したものです。美容室の経営を軌道に乗せるためには、リピート率を意識することがとて...

メール集客はリピーター施策に有効

まず大前提として、メール集客を行うためにはお客様のアドレスを知っている必要があります。つまり、メール集客は新規顧客ではなく、既存顧客へのアプローチになるわけです。「ちょこちょこ新規のお客様はきてくれるけど、リピーターにつながらない」というサロンでも、メール集客を活用すればリピート率アップが可能！

メール集客では幅広いお客様の興味を引くよりも、いかに既存顧客の心を掴むかというポイントが大切になります。まずは既存顧客の年齢層や性別、好みのスタイルなどを集計し、ターゲットを絞り込んでみましょう。

メールタイトル（件名）と開封率を意識する

せっかくお客様へメールを送っても、開封されなければ意味がありません。メール本文に素敵な内容が書かれていても、そもそも開封していただかなければお客様の目に留まることはないのです。そこで本文はもちろんのこと、メールタイトルにも気を配ってみましょう。メールの開封率を高めるような魅力的なタイトルを心がければ、開封率はおのずとアップするはずです。たとえばメールにお得なクーポンを添付したら、タイトルに【クーポン付き！】と一言添えてみるのもよいでしょう。

 

メール集客の方法

メール集客の方法には、「メールマガジン」と「メールマーケティング」の2種類があります。似たような言葉ですが、これらはまったくの別物。2つの違いやメリット・デメリットを理解したうえで、効果的に使い分けましょう。

メールマガジン

メールマガジンとは、あらかじめ設定された曜日や時間に、リスト内の全員へ向けて一斉に同じ内容のメールが配信されるというものです。略して「メルマガ」とも呼ばれており、企業が自社のサービスやキャンペーン、おすすめ商品などを紹介するために広く用いられています。皆さんも、ネット通販サイトやオンラインサービスから、メルマガが送られてきた経験が一度はあるのではないでしょうか。

メールマガジンのメリット

メールマガジンのメリットは、連絡先を知っている顧客全員に情報を発信しやすいという点です。期間限定クーポンや新しいメニューのお知らせなど、お客様へ周知したい情報をすぐさま発信することができます。ターゲットに合わせて内容を工夫する必要もないため、顧客の数が多い場合もそれほど手間になりません。また、たとえばヘッドスパのクーポンを配布して、その開封率に応じて「興味のあるお客様がどの程度いらっしゃるか？」というように、客層を把握することもできます。

メールマガジンのデメリット

メールマガジンは受け取り手の興味のある・なしにかかわらず一斉に送信されるものなので、お客様によっては「このメルマガはいらないな」と思われ配信設定を解除されてしまう可能性もあります。また、画一的かつ当たり障りのない内容を選びやすくなりがちなため、だんだんとネタ切れになってしまうことも。メールマガジンは基本的に「一斉に情報を発信し、その中で何割かが反応してくれればよい」という場合に向いているといえるでしょう。

メールマーケティング

一方、メールマーケティングとは、顧客の属性や興味・関心に合わせて内容や送信タイミングを変化させる手法です。たとえば2カ月前に来店したお客様にはカットメニューのクーポンを送信したり、先日来店したばかりのお客様にはトリートメントやヘッドスパなど追加のメニューをご紹介したりと、段階的にメールを配信する「ステップメール」などがこれに当たります。美容室の場合は予約・来店のタイミングを起点として、サンクスメールや再来店を促すメールを送るパターンが多いでしょう。

メールマーケティングのメリット

メールマーケティングの最大のメリットは、顧客一人ひとりに最適なメールを送信することにより、開封や来店を促しやすいという点です。「一人ひとりに」と言っても一通ずつメール文章をゼロから作成するわけではなく、「学生のお客様」「先日初来店のお客様」というようにある程度グループ分けをすればそれほど手間はかかりません。さらに配信ツールを活用すれば自動配信も可能なので、より効果的なタイミングでメールを送信できます。

メールマーケティングのデメリット

メールマーケティングは高い集客効果を期待できますが、やはりすべてのお客様に合わせたコンテンツを作成するのはなかなか大変です。お客様をグループ分けする必要があるため、ある程度の顧客数を確保していないと効率が悪いという面もあります。

集客につながるメール例文を紹介

最後はメールマーケティングに使用できる、具体的な例文をご紹介します。

サンクスメールの例文

◯◯さま

先日は【サロン名】をご利用いただき誠にありがとうございます！
ご提案させていただいたインナーカラー、◯◯さまの雰囲気にとてもよくお似合いでした。
当日にお召しになっていたお洋服ともマッチしていて、すごく素敵でした！
ご家族やご友人からの反応はいかがでしたでしょうか？

また、気にされていた毛先のダメージは改善されたでしょうか？
もしお困りのことがございましたら、お気軽にご相談くださいませ！

これからも◯◯さまにお似合いのスタイルをご提案できるよう、精一杯努めさせていただきます。それでは、またお会いできるのを心よりお待ちしております。

バースデーメールの例文

◯◯さま

お誕生日おめでとうございます！
◯◯さまにとって素敵な1年になるよう、スタッフ一同お祈りしております♪
ささやかではございますが、お誕生日のお祝いと日頃の感謝を込めて、プレゼントをご用意いたしました。
次回のご来店を心よりお待ちしております。

お詫びメール

◯◯さま

【サロン名】の□□でございます。
いつもご愛顧いただき厚く御礼申し上げます。

この度は私どもの技量不足と不適切な対応により、ご不快な思いをさせてしまい心よりお詫び申し上げます。スタッフ一同深く反省し、ご満足いただける施術とおもてなしができるよう精進してまいります。

次回のご来店時には◯◯さまにご納得いただけるような施術をお約束いたしますので、今後とも弊店への変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

些少ではございますが、お詫びのしるしとして無料サービス券をご郵送させていただきました。◯◯さまのご来店を、スタッフ一同心よりお待ち申し上げております。

美容室のクレーム対応メールに必要なコツと例文美容室でのクレーム対応はどのように行えばよいのでしょうか。美容室はクレームの多い業界といってよいでしょう。美容室というのは、カットやパー...

まとめ

今回ご紹介した内容以外にも、メール集客にはさまざまな利用法があります。まずは「メールマガジン」と「メールマーケティング」を上手に使い分けて、集客率＆リピーター獲得数アップを目指しましょう！