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美容室に棚卸はなぜ必要? 在庫管理の重要性とやり方を考える

美容室の棚卸

美容室のオーナーをはじめ、自分のお店を持っている人なら必ず熟知しておきたい「棚卸」! でも、慣れないうちはちょっと大変な作業なので「本当にやらないといけないの?」「やり方が合っているかどうか不安」と心配になってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、美容室における棚卸・在庫管理の重要性とやり方について解説します。

美容室の棚卸とは

棚卸とは、決算日時点で残っている商品や製品の在庫数量を数え、正確な数と在庫金額を算出することです。美容室においては、シャンプーやトリートメント、カラー剤などがこの対象に当たりますね。また、店内で販売している商品や、広告宣伝用の印刷物、包装紙などもカウントする必要があります。

商品の数が多いほど時間と労力がかかるので「できればやりたくない……」という方も多いかもしれませんが、売上原価を算出し、確定申告で経費計上するためにも、期末決算前には必ず行わなければいけない作業です。

ちなみに、売上原価と売上総利益は以下のような計算式で算出されます。

  • 売上原価=期首棚卸高+仕入高-期末棚卸高
  • 売上総利益=売上高-売上原価

こうして見ると、在庫の金額によって利益が増減することがよくわかりますよね。棚卸を怠ると「利益が出ていると思ったのに、実は赤字だった」なんてことにもなりかねません。また、棚卸はコスト管理の意味合いでも非常に大切。日々の売上と同じように、サロンで取り扱っている商品・製品の在庫にもしっかりと関心を持ちたいところです。

棚卸・在庫管理はなぜ必要なのか?

棚卸と在庫管理は、毎月の利益状況を正確に把握するために必要不可欠な作業です。棚卸をして在庫金額を算出することで、はじめてサロンの正しい売上総利益を確認できます。また、正しい在庫数を認識することで、適正な在庫の維持にもつながります。

在庫は増やしすぎても、減りすぎても良くありません。たとえば毎月20万円分の在庫で済むところを40万円分保管していたら、月々20万円分の資金を放置してしまっていることになります。このように、棚卸は「ムダ遣い」を探すのにも役立ちます。資金繰りの改善をはじめ、経営判断を行うためにも重要な意味合いを持つのです。

棚卸のタイミングはサロンによっても異なりますが、毎月末に棚卸を実施するところが多いようです。また、その際、月初の在庫金額と月末の在庫金額、そして仕入商品の金額から売上総利益を計算してみましょう。

棚卸在庫=資産と考える

棚卸在庫、つまりまだ使用していないシャンプー・トリートメントやカラー剤、店販商品などは、サロンの資産と考えることもできます。これから売上に貢献するアイテムなので、お金と同じくらい大切に考えてください。

また、棚卸資産はたとえすでにお金を払っていたとしても、経費として計上することができません。あまりに在庫が多いと知らない間にキャッシュフローが厳しくなってしまう可能性もあるので、定期的な棚卸で在庫数を確認するとよいでしょう。

棚卸のやり方・ポイント

ここからは実際に、美容室における棚卸の具体的なやり方、ポイントを解説していきます。

カウントするもの

サロンが所有する資産のうち、「数えられるもの」はすべて棚卸の対象となります。具体的には「材料」「店販の商品」「貯蔵品」の品目ごとに、以下のようなものが当てはまります。

【材料】
シャンプー、トリートメント、パーマ液、カラー剤 など

【商品】
シャンプー、トリートメント、スタイリング剤 など

【貯蔵品】
包装材料(包装紙など)、荷造発送用の材料(ダンボールなど)、広告宣伝用の印刷物(チラシなど)、見本品

棚卸の時点で必要な情報は「品目」と「数量」です。金額は後から計算する場合が多いため、まずはこの2点を記載しておきましょう。もちろん一緒に金額を計算してしまってもかまいません。その場合はまず材料、商品ごとの数量を把握し、請求書や納品書を見ながら仕入単価も確認してください。商品ごとの棚卸資産は、以下の計算式で算出できます。

【計算式】

棚卸資産=商品の数量×仕入れ単価

また、お店で使うシャンプーと、店販用のシャンプーはあくまで別品目としてカウントする点に注意しましょう。使いかけの商品に関しては分量に応じて「0.5本」のように数えます。

【カウント例】
業務用シャンプー1,000ml在庫5本のうち、1本は500ml使用した場合
→ 4.5本と数える

月次・日次での実施を習慣化する

「棚卸は確定申告のためのもの」というイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、期末だけでなく最低でも月末、できれば毎日の棚卸を習慣化するのが理想的です。というのも、年に一度や月に一度の棚卸では、在庫数にズレが生じる可能性が高まってしまうからです。また、棚卸を日々の習慣とすることで、毎月末・年度末の作業負担も軽減され、ズレが生じる原因も特定しやすくなるでしょう。「今」の在庫数を常に把握しておくことで、経営判断にも役立てられます。

毎日のサロンワークに棚卸作業がプラスされるのはなかなか大変ですが、1日単位の変化であればチェックもごく簡単なもので済むはずです。閉店後の棚卸を習慣化し、常に適正な在庫を保ちましょう。

棚卸表を作成する

棚卸作業の際は「棚卸表」や「在庫管理表」を作成しておくと便利です。エクセルなどにあらかじめ項目を作っておけば、スタッフが交代制で作業を行うときにも間違い・抜け・漏れが起こりにくくなります。棚卸表に記載する項目は「商品コード」「商品名」「数量」「単価」などが一般的ですが、ちょっとした覚書を記入しておくためのメモ欄を設けるのもよいでしょう。インターネット上には無料で使える棚卸表テンプレートもあるので、いちから自分で作成するのが大変という方はぜひ活用してみてください。

また、棚卸表と在庫管理表と別々に使い分けるという方法もあります。たとえば棚卸表ではカラー剤をブラウン、ベージュなど色ごとに分類する必要はありませんが、人気のカラーを知りたい場合などにはそれらの情報が役立ちますよね。そこで、在庫管理表では商品を色ごと・種類ごとに細かく分類しつつ、棚卸表には合算した在庫数を記入するのです。場合によっては、日ごとの棚卸は在庫管理表、月ごとの棚卸は棚卸表というように使い分けるのもいいかもしれません。

POS機能を活用する

POS機能とは、売上などの販売情報をデータ管理できるシステムのこと。最近ではPOS機能が搭載された「POSレジ」が一般的になりつつありますよね。

実は、POSレジには売上管理や顧客管理だけでなく、在庫管理を行えるタイプもあります。煩雑な在庫管理作業を自動化しつつ、これまでバラバラに行っていた業務を一元化できるのは大きなメリット。事前に商品情報をデータベース化しておくことで、入力ミスの減少につながります。シンプルな操作で誰でも簡単に作業できるので、在庫管理を複数名で分担・シフト化したい場合にもおすすめです。在庫管理や棚卸作業にお悩みのサロンは、ぜひ便利なPOSレジを活用してみましょう。

まとめ

経営を健全化するためには、適切な棚卸と在庫管理が必要不可欠です。棚卸や在庫管理は、こまめに行うほど後々の作業が楽になります。ぜひ閉店後や月末の棚卸作業を習慣化して、サロンの経営戦略に役立てましょう!

まずはお気軽にご相談ください。

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